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相続税申告において一番基本的でかつ曖昧な財産

2018年12月10日

今回の調査は、非上場株式の一部相続時精算課税、養子の代襲相続そして広大地評価などポイントが満載の相続税調査でしたが、調査で一番問題となったのが現金の評価です。

 

 被相続人は、亡くなる半年前くらいから病院に入院し、以降病院を転々とすることになるのですが、入院の前に数千万円の現金を引き出しており、そのことが問題となりました。


 当然のことながら相続税申告にあたって預金通帳をお借りして預金のトレースしたわけですが、相続税調査の結果、他の振替事実が明らかになったことで、数千万円が宙に浮いた格好になりました。

 

(調査官)この引出はだれが行ったのですか?
(相続人)父に指示されて私が銀行で引出して父に渡しました。
(調査官)その後入院されましたが、現金はどこにありましたか?
(相続人)すべてかどうかわかりませんが自宅の金庫にあったと思います。
(調査官)その現金はその後どうなったのですか?
(相続人)父から指示された金額をその都度病院に持って行きました。
(調査官)お父様が亡くなられた時点で現金はどの位ありましたか?
(相続人)正直亡くなった時点の金額は、数えていないのでわかりません。
(調査官)今はそのお金はどうなっていますか?
(相続人)父が亡くなった後にいろいろと出費しているので今は残っていません。

 

 と言ったような問答があり、結局のところ、調査官からの指示により、私が相続人の陳述に基づき現金出納帳を作成し、相続時点で○○万円の現金残高が存在したと推定されることを報告し、調査は終了しました。

 

 調査の結果としては、還付金から減額されるという結果で終わったため、後を引くことはありませんでしたが、一番基本的な財産である現金について、このような曖昧な申告をすることしかできないことに関して改めて問題であることを意識しました。

 

 相続税申告に当たっては大小を問わず必ず出くわす現金の評価問題ですが、事業であれば必ず記帳されているべき現金出納帳があれば、このような問題は発生しません、改めて相続関係者による現金出納帳の作成について指導の必要性を感じたしだいです。

 


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